お役立ちコラム
トラックのあおりとは?故障した場合の対策やメンテナンス方法を解説
2023年08月28日
「あおり」と言うとあおり運転を想像しますが、トラックの「あおり」とは、トラックの荷台を囲む柵のような部分のことです。
あおりは、使っているうちに傷むので修理する必要があり、取り換えることもできます。
そこで、この記事では、あおりが故障した場合の対策やメンテナンス方法について詳しく解説します。
トラックを運転する方は、ぜひご参考にしてください。
「あおり」とは
あおりは、道路交通法でトラックなどへの装着が義務付けられており、荷台に載せた荷物の落下を防止する目的があります。
あおりは、トラックが安全に走行するために欠かせないパーツですが、間違った使い方や経年劣化によって傷みが進むこともあるようです。
あおりの種類
以下の4つの種類のものがあります。
1.銅製のあおり
デフォルトで新車のトラックに付いているあおりです。
とても頑丈で硬く、重い鉄製品などの運搬に向いています。
しかし、重量があるため、慣れるまで開閉が大変です。
また、銅製のため錆びやすくなっています。
そのため、防錆スプレーなどによる対策が必要です。
2.アルミ製のあおり
錆に強く、軽量でかつ耐久性があるのが特徴です。
女性でも簡単に開閉できます。
また、軽量のためトラックの最大積載量を増やすことができます。
しかし、傷がつきやすいのがデメリットです。
3.ステンレス製のあおり
錆びにくいという点以外は、メリットもデメリットもアルミと共通しています。
錆びにくいので、海の近くの地域などでの運搬に向いています。
4.木製のあおり
錆びないことと柔軟性があるのが特徴です。
また、金属製のあおりのように滑ることもないので、デリケートで壊れやすい荷物の運搬には向いています。
あおりの各部品
あおりには付属するさまざまな部品があります。
各部分について解説します
1.あおり受けゴム
あおりの開閉時にあおりを受け止めるクッションとなる部品です。
2.あおり用受金
あおりハンドルを受けるための金属です。
3.エビ金ハンドル・バネカン
トラックのタイプによって、棒状タイプのものと栓抜き型のタイプのものとがあります。ハンドルとバネカンは一体となって、あおりを受け止めるためのものです。
4.ロープ通し
ロープを通して、あおりをしっかり固定したいときに使用するものです。
ねずみ穴とも呼ばれることもあります。
5.ブロック用蝶番
ブロック用の蝶番であり、あおりの下に付けて開閉を助ける大切な部品です。
様々な素材があり、素材によって使用感が異なります。
あおりの交換・修理方法
あおりの交換・修理方法には2通りあります。
1.自分で交換・修理する
あおりの故障が軽度で、部品を取り替えるだけで済むような場合は、自分で修理が可能です。
部品交換だけだと、1,500円〜1万円程度です。
2.業者に依頼する
あおりの修理や交換を業者に依頼する方法です。
当然ながら費用がかかります。
あおりそのものが割れたり折れたり歪んだりして、交換しなければならない場合の費用は、10万円を超える場合もあります。
急いで修理しなければならない場合や、自分では手に負えない場合はこちらの方法を選択しましょう。
あおりのメンテナンス方法
「あおり」はトラックの運搬を助けるものですが、故障がしやすく実は消耗品扱いのパーツです。
そのため、よくある故障や対処の方法などを知っておくと安心です。
1.サビ
一番多い故障の原因は、サビによるものです。
サビは経年劣化によっても発生しやすくなります。
対策としては、あおりを傷付けないよう慎重に積み下ろし作業を行いましょう。
また、汚れたらその日のうちに汚れを落とすと同時に、こまめに防錆スプレーを吹き付けるようにしましょう。
特に水分が残っているとサビの原因になりますので注意が必要です。
荷台シートは、風雨が強い日に限らず、常に荷台シートをかけておくようにしましょう。
また、あおりが動きにくくなった場合は、ていねいに潤滑スプレーをかけると、直ることもあります。
しかし、それでも効果がないと感じたら早めに交換や修理を依頼しましょう。
2.あおりの落下
あおりの不具合を放置しておくと、あおりが落下して、大きな事故が発生してしまうということもありえます。
対策としては、日頃のメンテナンスをこまめに、しっかりと行うことです。
防錆スプレーや潤滑スプレーをていねいに吹き付けることや、日頃からトラックの荷台にシートをかけておくことを徹底しましょう。
まとめ
あおりは重いので開閉が大変ですが、最近では女性でも簡単にあおりの開閉ができるような器具がたくさん販売されるようになりました。
補助器具を使うことによって、あおりの落下事故も少なくなってきたようです。
とはいえ、日頃のメンテナンスをしっかり行えば、あおりの傷みや事故を減らすことができます。
しかし、あおりはいずれは故障や劣化する部品なので、不調が現れたら交換したり修理したりすることが必要です。
軽度の場合は自分で交換したり修理したりできますが、業者に依頼して見てもらうこともできます。
放っておくと最悪の場合大きな事故につながることもありますので、十分注意しましょう。