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車検交換しなくていいもの!? これをチェック!賢い車検のポイント

2024年05月09日

車検交換しなくていいもの!? これをチェック!賢い車検のポイント

車検で交換しなくても良いパーツとその選定ポイント

車検時には様々な部品の点検が行われますが、すべてのパーツを交換する必要はありません。
劣化や摩耗の具合に応じて、交換の必要がある部品とそうでない部品を見極めることが重要です。
ここでは、車検時に交換が推奨される頻度が低い主要な部品とその選定ポイントについて詳しく解説します。

エンジンオイル:交換の必要性とタイミング

エンジンオイルはエンジンの摩耗を防ぎ、清潔に保つために不可欠ですが、車検時に必ずしも交換する必要はありません。
エンジンオイルの交換は、使用状況やオイルの種類によって異なりますが、一般的には5,000kmから10,000kmごと、または半年から1年に一度が目安です。
オイルの汚れ具合をチェックし、黒く濁っていたり、異物が混入していたりする場合は交換が必要となります。

また、エンジン音がいつもと違う場合や、燃費が悪化していると感じた場合も、オイル交換を検討すべきです。

タイヤの状態判断と交換基準

タイヤは車の安全性に直結する重要な部分です。
車検でのタイヤ交換は、タイヤの摩耗状態や溝の深さによって判断されます。
法定の溝の深さは1.6mmですが、安全を考慮するともっと厚い溝が推奨されます。

タイヤの側面にひび割れが見られる場合や、異常な摩耗パターンがある場合は交換が必要です。
また、タイヤの年数も考慮に入れ、製造から5年以上経過している場合は交換を検討した方が良いでしょう。

ブレーキパッドの摩耗チェック方法

ブレーキパッドは車の制動力を支える重要な部分で、摩耗が進むと制動距離が長くなり、安全性が低下します。
ブレーキパッドの厚みは目視または専用のツールで測定できます。
新品時の厚みは12mm前後ですが、3mm以下になったら交換時期です。

また、ブレーキを掛けた時に異音がする場合も摩耗のサインです。
定期的な点検と早めの交換で、安全なドライビングを維持しましょう。

バッテリーの健康状態と交換目安

バッテリーは車の電源を供給する重要な部分ですが、車検時に交換する必要はありません。
ただし、バッテリーの寿命は3年から5年が一般的で、車が始動しづらくなったり、電圧の低下が確認できたりする場合は交換が必要です。

また、極端な温度変化が多い地域に住んでいる場合は、バッテリーが劣化しやすいので注意が必要です。

エアフィルターとキャビンフィルターの点検時期

エンジンのエアフィルターと車内のキャビンフィルターは、それぞれエンジンと搭乗者の健康を守る役割があります。
エアフィルターは、10,000kmごとまたは1年に一度の確認が推奨されており、詰まっているとエンジン性能が低下します。

キャビンフィルターも同様に、埃や花粉の侵入を防ぐため、1年に一度の点検が良いでしょう。
どちらも劣化や汚れがひどい場合は交換が必要です。

ワイパーブレードの劣化サイン

ワイパーブレードは視界を確保するために重要ですが、ゴムが劣化しやすいため、頻繁な検査と交換が必要です。
ワイパーを動かした時にスムーズに拭き取れなかったり、ガタつき音がしたりする場合は、劣化しているサインです。

通常は半年から一年での交換が推奨されていますが、使用状況により異なる場合があります。
雨の日の安全運転のため、定期的なチェックが重要です。

車検時によくある無駄な交換とその回避方法

冷却水の誤解と実際の交換頻度

冷却水は一般的に長い間交換不要とされがちですが、その実態は車種や使用環境に大きく左右されます。
多くの現代車では、5年または10万キロを目安に交換が推奨されているケースが多いです。
それ未満での交換は通常不要であり、定期的な点検で冷却水の劣化状態を確認することで無駄な交換を避けることができます。

燃料フィルター:定期交換の誤解と現実

燃料フィルターの交換は多くの場合、非常に長い間隔で良いとされています。
新しい車種では、燃料フィルターが非常に高性能であり、100,000キロ以上交換不要なケースも珍しくありません。
定期的な交換が必要だとの誤解を解き、実際の車の使用状況やメーカーの推奨に基づいて交換計画をたてるべきです。

パワーステアリングフルードの交換タイミングと方法

パワーステアリングフルードの交換は、多くの車で30,000キロから60,000キロごととされていますが、これは主に重い負担がかかる状況下での使用を前提としたものです。

軽い都市の運転では、フルードの劣化が遅れることがあります。
定期的な検査でフルードの状態を確認し、泡立ちや色の変化が見られた場合のみ交換を行うようにしましょう。

グリース点擦りの実態と経済的な対策

グリース点擦り、特にサスペンションやボールジョイントなどの部位は、通常、数十万キロ持つ設計がなされています。
定期的な潤滑が必要な場合もありますが、多くの車では密閉型が採用されており、追加のグリースアップは必要ありません。
過剰なグリースアップは逆に異物の侵入を招くことがあるため、メーカー指定の指示に従うことがコスト削減につながります。

交換が推奨される主要パーツとその理由

タイミングベルトの重要性と交換サイン

タイミングベルトはエンジンの正確な動作を保つために重要な役割を果たします。
多くの車種での交換推奨間隔は100,000キロとされていますが、この部品が故障するとエンジンが大きく損傷する可能性があります。
異音がしたり、動力伝達の効率が低下した感じがあれば、早めの交換を検討しましょう。

サスペンション各部の損耗と安全性

サスペンションシステムの部品は、走行快適性と直接関連するだけでなく、車両の操作性と安全性に大きく影響を与えます。
損耗したサスペンションは不安定な走行を引き起こすことがあり、定期的な点検と必要に応じた交換が推奨されます。

排気システムの点検と更新必要性

排気システムは車両の排出ガス規制をクリアするうえでとても重要です。
サビや穴が開くことによる漏れは、性能低下だけでなく、危険な有害物質の漏れ出しにつながることもあります。
規定の点検を守り、必要に応じて部品を更新することが、環境負荷の軽減及び安全運転の保持につながります。

車検交換の神話と賢い対策の全体概要

車検において固定観念にとらわれずに交換部品を選ぶことは、無駄な出費を減らすだけでなく、車の性能を最適に保つために欠かせません。
交換しなくていいもの、交換が必須の部分を見極め、適切なメンテナンスを行うことが重要です。
実際に交換が必要なタイミングや、不必要な交換を避ける方法を理解し、計画的な車検を心掛けましょう。